3-1.1 小杉が行うインスペクションの内容
既存住宅状況診断(インスペクション)の概要
より国土交通省は中古住宅を安心して売買できるよう、一級建築士が家屋の傷み具合を調べる住宅診断を促進し、売買の仲介契約時に、住宅診断を行うかどうかを売り主や買い主に確認するよう不動産仲介業者に義務付けます。診断する場合は、不動産業者があっせんする業者が実施。診断結果は、契約前に不動産業者が買い主に行う重要事項説明に盛り込みます。
また、最終的に売買契約を結ぶ際には、家屋の基礎や外壁などの状態を売り主と買い主の双方が確認し、確認事項を契約書に明記するようにし、購入後のトラブルを回避します。
小杉が行う耐震診断チェック項目30
①地形
現地調査、 航空写真、 古地図などをもとに地形=その土地の成り立ちを読み解きます。
②地盤
周辺データ、地盤専門会社との意見交換などから検討します。
③擁壁
現地調査で鉄筋・劣化・構造等みます、 検査済証の有無、市役所聞き込み、 構造計算書チェックなど今後も使用できるかを検討します。
④ブロック塀・外階段、外構全般
現地調査で危険度をみます。また境界確認も含めて敷地全体を調査します。
⑤図面関係
確認申請書、図面、販売チラシ、当時の見積もりなど調査に必要な情報をチェックします。
⑥登記情報
建物・土地の登記情報を確認します。 また図面・ 確認申請書との整合性もチェック。
⑦聞き込み
リフォーム歴、 東日本大震災時の建物被害状況、豪雨時の状況等を伺います。
⑧アスベスト素材
屋根・外壁など年代を確認し、有無の推定をします。
⑨基礎
鉄筋有無、劣化、クラック等を調査します。
⑩給排水設備
給水は鉄管、銅管など古いタイプの物か確認、排水は植栽の根や油性固形物の固着による管の詰まりを調査します。
⑪ ガス給湯設備
給湯設備の使用年数を確認します。配管の錆びなどをチェックします。
⑫外壁
建物の傾斜、亀裂、劣化、雨水の侵入などを現地調査します。
⑬屋根
現地調査で劣化、雨漏りを調査。
⑭雨どい
雨天時の水の流れ、 劣化・たわみ・受金物の錆び等をチェックします。
⑮床
各部屋の床材のへこみなどの原因を調査。
⑯内壁
雨漏り痕、亀裂など劣化と使われている素材をみます。
⑰室内のレベル
水平垂直をレベル測定器で調べ、家の傾きをみます。
⑱木製建具
ドア、 引戸の開閉状況、傾きとの関係などをみます。
⑲サッシ・網戸
開閉状況、 雨漏りとの関係、 劣化などをチェックします。
⑳キッチン
蛇口の流量、 排水等を確認します。
㉑洗面化粧台
蛇口の流量、 排水の流れをみます。
㉒トイレ
漏水、 詰まりなどを確認します。
㉓室内階段
回り階段や段差、手すりなど昇降時の危険度をチェックします。
㉔天井
雨シミをチェックし、 原因を調査します。
㉕天井裏
1階天井、2階天井裏を点検します。雨漏り、劣化、梁等の構造チェック。
㉖床下
一級建築士が直接床下状況を調査、 地盤・劣化・構造・床下配管の状況、 シロアリ、 建設当時の施工会社の施工内容、 床下内が最も隠れた情報が多く、数多くの情報が得 られ、インスペクション・耐震診断とも最も重要な調査の 1 つです。 ここは、直接もぐって調査することで、 初めて建物全体の状況が確認できます。
㉗結露
室内結露をヒアリングし、その原因の調査と改善法を検討します。
㉘断熱性能
現在使用されている断熱材の仕様、気密性のチェック、 寒気の原因を探ります。
㉙耐震性
耐震診断を行います。
㉚耐震補強
耐震診断に基づく、補強設計、概算を行います。